
人間は物事に注意を向けて、感覚として認識したり、以前の記憶と照らし合わせて、 どう行動したらよいのか判断、計画、実行したりできます。 また、他の人とのコミュニケーションをとりながら新たに記憶、学習していきます。 これらの、人間的な機能が何らかの脳障害によりうまく行動、生活できなくなった状態です。
失語症にはいろいろなタイプがあります。話す、聞く、読む、書く、 計算するなどの言語を介した能力に制限が生じやすくなります。 日常会話では問題ない程度でも、複雑な言い回しや、情報が多くなると 意味を捉えられない人もいます。
注意障害とは、特定の物や課題に注意を集中し続けることが難しくなることです。 また、作業を行いながら他のことに気を配ることや、作業の途中ですぐに他の作業に 切り替えができないことなども注意障害の一つです。
脳卒中や脳外傷などにより生じる記憶障害の場合には、 以前の知識などの記憶は保たれていても、新しいことを覚えることや、 忘れないようにすることが苦手になりがちです。
高次脳機能障害には、過度にものごとにこだわってしまう、思考が堂々巡りになる (固執)、場面に即した態度や気持ちの表現が不適切、相手の気持ちや考えを 推察することが苦手、イライラしやすい、落ち込みやすい、怒りっぽい (感情コントロール力の低下)などの情動面の障害も含まれます。
遂行機能障害とは、仕事などの計画を立てることや、優先順位を決めること、 目的に向けて効率的な手順で作業を行うこと、臨機応変な対応が難しくなるなどの障害です。 遂行機能は仕事上のいろいろな場面で必要となる能力ですが、周囲の人からは分かりにくい障害です。
麻痺がなければ、見かけ上は正常な人と全く同じように見えますので、 周りの人の理解がなかなか得られません。
症状により患者本人の病識低下、家族のとまどい、職場でのとまどい、 無計画な行動でのトラブル、感情のぶつかり合いが生じ、信頼を失って、孤立。 失職、退学してしまうことがあります。
頭部MRI検査や脳血流シンチ、各種の神経心理学的検査を行って、 まずどのような症状が認められるか判断をします。その後、本人のリハビリ (医学的訓練、生活訓練、職能訓練など)、代替手段を獲得する (適応能力を改善させる)、家族支援、本人へのカウンセリング、復学、 復職調整などを考えます。
これらについては今後は、医療、福祉、教育、労働の関係者が連携して 対応していく必要があります。
高次脳機能障害ともの忘れ外来について、当院の担当医が詳しい解説をしております。
ぜひ一度読んでみてください。
高次脳機能障害ともの忘れ外来(PDF:1.12MB)
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